2015BRM404 京都400km どうにか完走

要約するなら、事前メンテは30cm落としや注油だけでなくステムをはじめとしたボルト類の増し締めまでした方がいいし、ブルベは休まずストイックに走り続けるものだ、ということだろうか。

 4:30ごろに起床、小一時間ほどで身支度してからスタート地点の久御山運動公園に到着。
事前に送られてきていた参加案内を斜め読みしかしておらず、車検待ちの時に前照灯の他灯やヘルメット尾灯の装備を前の人がチェックされているのを見て肝を冷やす。
普段から複数前照灯とヘルメット尾灯を装備していて、普段のままの装備で駆け付けたから大丈夫だったけど、下手したら装備や携行品不備なんかで出走できなかったかも。あぶない。
ブリーフィング中、規定コースの中に自転車通行禁止箇所があるからコース変更とかそんな話もあったりしたけど、ぼちぼちスタート。

出走時点の気温は10℃ぐらいで、天気は曇り。ウェアはおたふくインナー,Rapha クロスジャージ,Giordana ビブ,Endura 3/4 トラウザ,シールスキンズのソックス,Defeet 高級軍手。
走るうちに空が晴れ間がでてきて、途中気温20℃を超える晴天になり暑いぐらいの場面もあった。
30㎞ ほど走ったあたりで右ペダルに違和感、たまーにコツっとかすかなひっかかりがある。PC1 で確認したらシャフトにガタがあった。そういえば軸の回転に油が抜けたような軽さがあったからグリスを詰めなおしていたんだけど、玉当たりの調整途中でロックリングをガッチリ締めていなかったかもしれない、と思い当った。
とりあえず指でロックリングを締めて、そのまま走行を続行するが、走るにつれてガタやひっかかりが再発したように思える。これはヤバいかも、とか考えながら走っていたら、篠山の郊外あたりでスポーツバイクのメンテナンス専門みたいな看板を上げた店に通りかかり、これ幸いと駆け込んでみた。
店主の技術や知識がどんなものか、ペダルのメンテをできる工具があるのかどうかもわからないが、とりあえず「ペダルのロックリングが緩んでガタがあるからそれを締めることはできるか」と相談してみた。すると、クニペックスのプライヤーを持ちだしてきて慣れた手付きで玉当たりを確認してくれて、このショップならノープロブレムと心の中でガッツポーズ。
店主曰く、玉当たりを調整してみたが回転に微妙な感触があり、すでにベアリングに問題が起きているかもしれないということだった。その場でオーバーホールしてもらう時間も無さそうだったのでとりあえずシャフトにガタが出ないようロックリングだけを締めてもらうことを依頼、工賃を問うと「直せなかったからいりません」との答えに衝撃を受けつつ、礼を言って店を出発。
しばらく走ってから、「そういえば元シルベストのメカニックさんが独立して店を構えたのは篠山じゃなかったっけ?」と思い当り、帰宅後に調べてみたらまさにその方のショップだった。玉当たりを確認してロックリングを締めただけとはいえ、10分弱ではあるがプロにお時間を割いていただいたのだから金が発生してしかるべきなのにそれを無料でやってくれたというのは大変なご厚意だと思うので、いつかあの店でモノを買うなり金になる仕事を頼むなりしようと決意。いま思えば、店にある一番安いSPD-SLペダルを購入してその場で交換してもらってもよかったのかもしれない。
その後はごくたまにかすかな引っ掛かりを感じるもののシャフトにガタが出ることなく走り続けることができた。

しばらく走り続けていたら今度はハンドルバーがステムのクランプを軸に少しずれてきた。コンビニで足を止めて確認すると、クランプボルトがかなり緩んでおり、その締め直しで再度10分ほどロス。
出走前夜に軽く点検したときにはステムのプレッシャー不足でヘッドにも軽いガタがあったので締め直したりもしていたが、まさかこんなところまで緩んでるとは思いもしなかった。プレッシャーをかけすぎたのかグリスが切れたのかわからないが、ダンシングの際に右ハンドルを引くとヘッド周辺が小さく鳴くのでプレッシャーを気持ち下げたりもした。
乗車頻度は低いとはいえ、半年以上しっかりとチェックしてなかったり、本降りの雨の中を丸一日走ったりもしていたので、いろんなところにガタが出ているのかもしれないなと思い、帰宅後は細部までグリスアップや増し締めをしないといけないなと反省。

そんな感じで、メカトラが相次いでメンタルが下向いたりもしたけれど、肉体的なコンディション自体はまずまずで、山も平地も淡々とコースを消化。姫路城前のPCで冷たいアイスかなにかを食べたくなったものの観光客のレジ待ちがおびただしかったのでその先のマクドナルドで一休みしたりしながらぼちぼちと進行。
日が傾き始めた夕方ごろの170km地点ぐらいで先頭集団とすれ違い始め、折り返し地点の近付きを感じさせら少し気力が回復。日が暮れてから湯郷温泉に差し掛かり、足湯の看板を見て「折り返したらあそこで休もう」とか考えながら走行。PCで折り返してさっきの風呂屋に行ったら20時で営業を終了してて入りそびれるとかそういう脱力事態も。
山を抜けて市街地に出た240kmあたりでついに雨が降り始める。週間天気予報では高い降水確率だったので、ずっと雨が降るものだと想定していたので、ここまで晴れていたのがむしろラッキーだった。コンビニでレインパンツとレインジャケットとテムレスグローブを着用。
なるべく雨雲から逃げるためにペースを保っていたが、その必要も無くなってしまったため休憩していかないかと同行者の提案。まだ先も長いことだしと目の前にあったラーメン屋に入ってみたが、注文をとりにくるのにも5分ほど待たされ、料理が出てくるのにもさらに5分以上待たされるという想定外の展開。なんだかんだで30分以上の休憩をして雨の中を走行開始。

それからずっと本降りの雨に降られ続けたが、ほぼ平地で登りが少ないためレインウェアに蒸されることが無かったのが幸いだった。
日付が変わり午前1時を過ぎたころから眠気が強まり、30分でも仮眠を取りたい状態だったけれどもキューシートを確認すると時間の余裕がほとんどない。仕方無しにブラックブラックガムやメガシャキで眠気を散らして強行。途中、友人が眠気で危険な状態になったというので、コンビニ駐車場の済みで10分ほど目を閉じる。動きを休めて5分目を閉じるだけでも想像以上に回復するのが意外な発見だった。
その後、コンビニでたまたま居合わせた参加者さんと一緒にゴールを目指す。すっきりしない頭に喝を入れ走りながらキューシートから逆算すると、本当に余裕が全く無い。友人にそれを伝えてペースを上げる。
神戸の市街地ではたびたび信号で足止めを食らい、なかなか思うように走れない。PC5のローソン芦屋高校前店にたどり着いたのは制限時刻の7分前、本当にギリギリだ。早目のペースで走り続けたので小休憩を挟みたいが、そんな時間は明らかにない。引き続き雨の中をハイペースで走る。
大阪に入ると若干信号に引っかかりにくくなったが、それでもPC6のローソン横堤四丁目店についたのは制限時刻の3分前。グロスで15km/h出ていれば大丈夫なはずだし、28km/h以上で飛ばしていたというのにいよいよ後がない。というか、もう無理なんじゃねぇのって思い始める。それでも、可能性はまだ残されているのだから走るしかない。
眠気から復活した友人が向かい風の雨の中を30km/h以上の速度でガンガン引いてくれるが、切れないよう食らいつくだけでもう必至。ドリンクも飲み干してしまったが自動販売機で購入する時間的余裕すら無く、心拍は上がりっぱなし。もう駄目だ、私だけリタイヤしようかなとか思ったタイミングで、コンビニで居合わせてから同行していた参加者さんが切れかけた私の尻を押してくれた。
そのおかげで弱気な気分が減退したのか、ギリギリまで粘ってみようという気になる。思い返すにここ十年以上限界まで肉体を活動させた記憶も無く、いっちょ自分の限界を見てやろうかと思った。
補給食も尽きたと思ったが、ジャージのバックポケットを探ったらぺたんこに潰れたミニあんぱんが出てきた。恋人が補給にと前日に用意してくれていたものだ。息も上がっていてドリンクも無いため一口食べるだけでも一苦労だが、無理やり頬張り食べる。
しばらくすると、150ぐらいから上がりにくくなっていた心拍数が170を超えられるようになっていた。足もケイデンス90が続くようになり、坂に差し掛かったときや切れそうになったときには110ぐらいまで上げられるような感じ。
しんどいけれど、ギリギリ付いていける。信号でとまるたび、「心底つらい」としか言葉が出せないし、走っているときも「あかん、しんどい」しか考えられない状態。フィニッシュの制限時刻が刻一刻と近づき、プレッシャーしかない。
ゴールに到着したのはクローズの4分前、ほんとうにギリギリだった。

今回のしんどさの原因を振り返ると、何度かのメカトラもあるが、それよりも休憩の取りすぎが大きいと思った。PC1での昼食、マクドナルドでの間食、ラーメン屋での昼食で軽く1時間以上は使ってしまっただろう。
これまでは補給はコンビニだけで指定コースだけを淡々と走るのはつまらないと考え、25km/hぐらいで巡航して作れた貯金分でコンビニではないちゃんとした食事をとったり休憩したり、みたいな走り方をしていたけれど、出先での食事を楽しみたいならグルメポタのときにやればよいし、ブルベに参加しているのだから淡々と走るという行為を楽しむべきだと思うようになった。
来年以降は京都スタートのブルベの開催予定はないそうだが、またどこかで参加する機会があれば、PCでの最小限の休憩・食事だけで淡々と走り続けるというスタイルで行ってみたい。